ブラジルで最初に本格的なコーヒー栽培が始まったリオデジャネイロ州に隣接したミナスジェライス州南東部の山岳地域、ゾーナ ダ マッタ。 標高2,892mを誇るバンデイラ山をはじめ南北に連なる幾重もの山脈は海からの湿度の高い空気により雨が多く、密林に覆われた温暖で肥沃な森が広がっています。古くはその険しい地形と雨の為、コーヒーの生産にはあまり向かない地域と言われていました。しかし近年、機械を使った水洗方法が普及したことにより、収穫後のコーヒーチェリーの果肉を速やかに除去出来るようになり、腐敗や劣化などのリスクを避ける事が出来るようになりました。その結果、元々持っていた高い標高や肥沃な土壌、斜面を覆う豊富なシェードツリーなどの恵まれた環境が、ブラジルとしては非常に特徴的な風味特性を持ったコーヒーを作ることが出来るようになり、2000年には第2回のカップオブエクセレンスで優勝するまでになりました。このコーヒーを作っているサンタカタリーナ農園は130年以上の歴史を持ち、農園主のヴィセンチ・ファリア氏はその5代目。ブラジルでコーヒー栽培が輸出商品として本格的に栽培され始めて約170年ですので、ファリア家はブラジルでも稀にみる長い歴史を持ったコーヒー生産者と言えます。ブラジルのコーヒーの特徴である酸味の少ない中庸な味とは違い、しっかりとした重厚なコクがありキャラメルの様な甘く香ばしい香りと長く続く心地よい余韻が特徴です。
写真は農園主のヴィセンチ氏
[chart 香り=3 風味=4 甘み=3 コク=4 後味=4]
標高:870-1,000m
精選方法:pulped natural
品種:カツアイ種
- ブラジル / BRAZIL
- Natural(まとまりの良い風味)
- 標高が低い(酸味:弱い)
- Speciality